駅と駅前の一体的まちづくりに手引き―国交省、今夏に駅まちデザイン方針決定

 国土交通省は「駅まちデザイン検討会」の第4回を開き、「駅まちデザインの手引き」の素案を審議した。ニューノーマルに対応した駅と駅前周辺のまちづくりに関する手引きで、今夏に完成させ公表する予定。同省都市局が進めている別のまちづくりに関する検討会・勉強会の内容も反映したものとする。
 コロナ危機を契機に、職住両面で快適な環境とゆとりあるスペースへのニーズが高まった。人が集中する駅・駅前広場を中心とした空間である「駅まち空間」には、安全性、快適性、利便性を備えた一体的な整備が求められている。同検討会は20年9月から、駅まち空間の再構築の必要性と、今後駅まち空間をデザインするうえでの方向性について議論してきた。
 第4回会合では、これまでの議論を整理。駅まちデザインで意識すべきことには「スマートシティのコンソーシアムを抱き込んで、情報発信機能を付加していくような動きがあると、従来の拠点ではなくサイバー空間の拠点となっていくためのひとつの結節点になる。あえてフィジカル空間である駅を拠点とすることで相乗効果が生まれる」と、スマートシティとの連携を求める意見があった。また、「先進的手法や考え方を示すことで、開発事業者も新しいことに取り組むことができ、より実現性が高まる」との声もあった。
 「駅まちデザインの手引き」は、都市局が進めている「デジタル化の急速な進展やニューノーマルに対応した都市政策のあり方検討会」(3月22日とりまとめ予定)、「データ駆動型社会に対応したまちづくりに関する勉強会」(3月10日とりまとめ予定)の内容も反映させ、今夏に検討会名で公表する。(日刊不動産経済通信)

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