三井不、日本橋で宇宙産業イベント開幕―企業展示が30団体・37ブースに大幅増

(提供:日刊不動産経済通信)三井不動産が東京・日本橋で手掛ける宇宙産業のプラットフォーム作りが軌道に乗ってきた。今年で2回目となる宇宙ビジネスイベントが12日、日本橋三井ホールと室町三井ホールで開幕。前年比約1・5倍となる30団体が37のブースを出展し、企業展示やビジネスマッチング、宇宙遊泳体験、トークイベントなど多様な催しが23日まで開かれる。同社は18年に宇宙航空研究開発機構(JAXA)と協業を始め、約4年で日本橋に30以上の宇宙関連企業・団体が拠点を開設した。
 三井不動産の植田俊・取締役専務執行役員が12日、開幕式で主催者として挨拶。東京のベンチャー企業であるispace社が作った無人の月着陸船が11日に発射されたことを挙げ「日本の宇宙産業史に残るタイミングで第2回が開幕した。参加企業・団体も増え名実ともにアジア一のイベントになった」と述べた。
 東京大学の中須賀真一教授は「日本の宇宙産業のベンチャー企業数は70を超えた。産官学が有機的につながり世界と競うことが必要だ」とイベントの意義を強調。スペースタイドの石田真康・代表理事兼CEOはヘルスケアの市場規模が宇宙産業の約25倍にも及ぶことを説明し、「宇宙事業はまだニッチな分野であり、だからこそデジタルや気候変動対策など他分野との連携で大きな価値を生む余地がある」と強調した。
 イベントには宇宙飛行士の山崎直子氏も駆け付けた。企業ブースには、衛星データを災害対応や街づくり、安全保障などに生かしたり、地上と宇宙の相互輸送を効率化したりする事業などの展示が目立った。昨年に比べ催しが多彩になり、出展社・団体が増えたこともあり今年はイベント会場を2つに分けた。

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